お前がそういうつもりなら

 幼い頃から二人でひとつのようなものだった。食事をするにも寝るにも遊ぶにも――というのに。いつからか目に見えない線がはっきりと引かれた気がする、その境界を踏み荒らして彼女のベッドに潜り込んだ。
「早く、起きろ」
 いつだって石鹸の香りがするシンプルなパジャマのその胸元を掻き開いて、胸元へ軽く歯を立てる。おはようの代わりに。




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